2019/3/3、長野電鉄須坂駅にて、かつて屋代線で活躍していた3500系O6編成のさよならイベントが行われました。
この編成は屋代線廃止と同時に廃車となり、今まで倉庫として須坂駅に留置されていましたが、ついに解体が決定したためさよならイベントが催されたということになります。実は車内断熱材のアスベスト除去は既に済んでおり、解体の準備はかなり進んでいた中でのイベントとなりました。
イベント内容は2回の撮影会と、部品・グッズ販売。撮影会ではO6編成の左右に別の3500系(非冷房のO2編成と、ノーマルのN3編成)が並べられ、堂々の3並びを見ることが出来ました。O6編成は幕が無く、前照灯は点灯しなかったものの、他の編成でネタ幕が見れたりとかなり充実していました。
また、この日の朝は撮影会に使用されるO2編成が運用に入っていたため、この日に限り車両交換が発生するという珍事態も発生しました。
多くの人々が遠くから駆けつけ、今までにない大盛況の撮影会となりました。
解体は非常に惜しいことですが、逆によくここまで持ってくれたと思っています。O6編成、本当にありがとうございました。
*O6編成について*
1966年、営団3000系の7次車(3075・3076)として登場。日比谷線で30年ほど活躍した後に長野電鉄に譲渡され、長野電鉄3500系として運行を開始しました。
ワンマン対応改造がされたO6編成は主に屋代線・木島線で運用されていました。しかし、利用者の減少でどちらの路線も廃止に追い込まれ、非冷房かつ長野まで入線することができないO6編成は余剰となり廃車となってしまいました。
以降ずっと須坂駅に留置され、倉庫として使われていましたが、ついに解体が決定しました。
ちなみにこの編成は唯一の八角ベンチレーターをもつ編成で、一番原型に近いとも言えます。さらには前面の手すりが長いなど、かなり特徴的な編成でした。また、2011年頃から赤帯とNAGADENロゴが剥がされ、より日比谷線現役時代に近い状態に戻され、一躍話題になりました。
(ちなみに、2019年3月現在で在籍している3500・3600系は、N編成4本、O編成1本、L編成1本の計6編成のみ)