2013年9月に襲来した台風18号によって貴生川~小野谷信号場に架かる杣川橋梁の橋脚が流失し、長期の運休を余儀なくされている信楽高原鐵道。2013年4月から上下分離方式を採用し、さあこれからという時に被災したのは痛手だった。杣川橋梁以外にも土砂崩れなどが多く発生しており、沿線の甲賀市では、多額の復旧費用を理由に廃線の可能性も検討された。その後、国土交通省からの鉄道軌道整備法による支援、災害復旧事業費補助金制度の適用によって、費用は総額で約7億円と巨額だが、方針は復旧へと向かうこととなった。甲賀市では2014年内には運行を再開するとしている。
映像は1996年・1997年に撮影したもの。現在は、こののち製造されたSKR310形による運転が主に行われており、映像に出てくる車両はラッシュ時、あるいは予備的に用いられている。しかしそれも、営業運転を行っていればこそ。運休中の現在は信楽駅で再開を待っている状態だ。一日も早く、これらの気動車が復旧なった路線を走る姿を見たいものである。