「命を絶たれるよう」廃線の可能性に地元からは不安の声も JR西日本が維持困難な路線を発表

「命を絶たれるよう」廃線の可能性に地元からは不安の声も JR西日本が維持困難な路線を発表
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JR西日本は、利用客が少ないローカル線について、初めて路線ごとの収支を公表しました。

収支を公表したのは、JR西日本が路線を維持することが難しいと考える、17路線の30区間です。
新型コロナの影響が出る前の2019年度に、1日の乗客数が2000人未満だった区間が対象になっています。

このうち近畿では、小浜線の敦賀~東舞鶴間や加古川線の西脇市~谷川間など8つの区間が含まれています。
JR西日本によると、小浜線ではかかる費用のうち収入で賄えた割合は14.8%、加古川線では6.4%だったということです。

【JR西日本総合企画本部地域共生部 飯田稔督次長】
「新型コロナを経て人々の行動変容が一気に進み、当社がこのまま単独でやっていくというのは非常に難しい」

赤字路線の実情を明らかにすることで、鉄道を存続させるのか、ほかの交通手段に転換するのか、自治体などとの議論に活かす狙いです。

対象となったきのくに線の新宮~白浜間は、かかる費用のうち収入で賄えた割合が19%。100円の収入を得るのに5倍以上の費用がかかると公表されました。
新宮市観光協会の会長は、廃線の可能性に不安を募らせます。

【新宮市観光協会 里中陽吾会長】
「もう命を絶たれるような気持ちですわ。観光のツールが無くなってしまうというのは大きいですよね。地元の利用も含めてしっかりもっと考えていかなあかん問題やないかと思います」

同じく収支公表の対象となった、小浜線や関西線が通る京都府の西脇知事は・・・

【京都府 西脇隆俊知事】
「JR西日本にどうしてくれああしてくれということと同時に、地域の足をどう確保していくのかというのは国に対しても言ってますし、当然これから議論になる。不採算だからすぐ切るっていう話には絶対ならないと」

JR西日本は、「最適な地域交通体系を幅広く議論・検討し、地域の皆様とともに実現したい」とコメントしています。

カンテレ「報道ランナー」2022年4月11日放送
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