福島県のJR只見線只見駅。
会津若松駅方面から到着した下り列車からは、乗客が続々とホームへ降り立つ。
神奈川から来た人:「混みすぎだよね。年配の方が来てるから、その人のこと考えてあげたほうがいいと思うよ。来る前だから3、4時間は立ってたでしょ。大変だよ」
中には混雑のため乗車できず、沿線の柳津町から車で只見町に訪れた人も。
柳津町の人:「もっと(車両を)増やしてもらいたいですね」
JRは具体的な乗客数を公表していないが、福島県の只見線管理事務所によると、土日に限らず平日でも、一部の列車で立ち乗りの状況があるという。
1車両の定員は約110人で、再開通前を上回る乗客が利用しているとみられている。
JR側は始発列車を1両から2両編成に。また、運転士が一人で運行する日中の上下線に車掌が乗り込むなど、乗客の増加に応じた体制を整えている。
再開通の効果は周辺の宿泊施設でも…。
只見町にある『季の郷 湯ら里』11月いっぱい予約が埋まり、ほぼ満室の状況となっている。
季の郷湯ら里支配人・小林晋さん:「一過性の只見線ブームにならないように、我々も宿として、只見線ご利用いただいた方の特別なプランであったりを企画していかなくてはと思っています」
一方で、只見線の利用客から聞かれたのが・・・
東京から来た男性:「(移動手段が)無いとなったら車を使うか、宿の送迎をお願いするか、タクシー呼ぶかしかないと思うので、泊まりとか行きづらいなという印象はありますね」
課題として挙げられているのが、二次交通の整備。
沿線の自治体では、観光への利便性を高める為に、バス以外にもレンタカーやレンタサイクルの導入をさらに強化することを検討している。
只見線広場・目黒典子さん:「いつまでもこの状態が引き続かれるのがいいなとは思いますけど、一度来られたお客様が、また行ってみたいという気持ちになれるよう案内したいと思っています」
只見駅前にある施設では、周りの飲食店がお昼時に混雑することから、10月から新たにカレーの提供をスタート。
出来る限りの「おもてなし」を続けていく。